石鹸職人へのインタビュー

見せかけの熟成に関し掲載をしてきましたが、やはりプロの見解をお客様にもお知らせしたく、石鹸職人へのインタビューを掲載します。

伝統の鎌炊き石鹸へのご理解をより深くお持ち頂ければ幸いです。

 

Q:石鹸の色(見せかけの熟成)についてどう思うか?

A:もしかしたら、出荷を急いだのではないかと思う。

乾燥期間に1年以上かかることを考えると早く変色させたかったのかも知れない。

Q:他に考えられることは?

A:原料の配合によっては石鹸の乾燥が進むと表面の色が真っ白になったりして、石鹸の色が安定しない。そのリスクを避けるため前もって金属成分を入れて石鹸の色を安定させたかったのだと思う。

Q:色が白くなるというのはどういうことか?

A:通常は乾燥させていくと、半年後に緑色の石鹸が角側からが徐々に茶色に変色し、1年後には全体が薄い茶色、2年後には茶色になる。(以下参考写真)

石鹸化しないことを恐れて苛性ソーダを多めに入れてしまう場合が多い。

さらに、クッキング(釜だき)を急ぎ、苛性ソーダとオイルとの反応が不完全なのではないかと思う。

そういった時には、乾燥が進んでも変色がなかなか進まず、石鹸表面に反応しきれなかった苛性ソーダが粉状に出てきてしまうことがよくある。(以下参考画像)

反応しきれなかったアルカリが石鹸表面に出た状態

Q:そうならない為のコツは?

A:原料のオイルの状態をチェックし、その分量に適した苛性ソーダの分量を使うこと。

クッキング(釜焚き)時、特に苛性ソーダをゆっくり混ぜ入れながら石鹸生地の状態を観察していく。

一度に苛性ソーダを追加せず、ゆっくり追加していくことが重要で、この見極めの判断は経験が必要。

今、私達シリア人はどの国にいても苦難を強いられる生活を送っている。差別であったり経済的な理由であったり、辛い状況の中生きていかなければならない。

家や工場を破壊され、残った財産と言えば石鹸作りの技術だけなのだ。