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日本では月額380円で、提携する保護猫シェルターが保護・飼育する猫を審査など特に行わず譲渡してもらえる猫のサブスク事業「ねこホーダイ」なるものが登場し、物議をかもしています。この事業に対しては否定的な意見が大多数で獣医師も警鐘を鳴らしています。

個人的にも今回の件のような猫を飼う事に対して極端に敷居を下げる様なサービスは裏を返せば簡単に手放す人も増えるということだと思うので反対です。ましてや猫は環境の変化に敏感な生き物です。

日本にも多くの愛猫家が存在していますし常々保護猫の問題に関しては議論されていますがなかなか有効な解決策は見つからず、殺処分数も犬とは反対に増えて行ってしまっています。

だからこそ、こうした問題を抱えている日本にすむ身としてトルコのイスタンブールを訪れたときは拍子抜けしました。そこではまさに人間と猫が共存している環境が実現していたからです。町のあちこちには猫や犬のための家やエサが設置されていて、レストランの店主がお店に顔を出した猫たちにご飯を与えている光景もよく目にできます。 さらに猫のための救急車が存在していたりと至れり尽くせりです。

当然こうした環境を日本で提供するには多くの課題があるため安易に見習うべきとは言えませんが、社会や地域全体で猫の面倒を見ることで野良猫として生きていきやすい環境を整備していくことは現在日本が抱えている猫に関する問題の解決策の一つになるのではないかと思えました。
猫にとって日本がより住みやすい環境になるよう、一人一人が猫に関心を持ち身近でできることをやっていけば少しずつ猫との共存の道は開かれると信じています。

最後に現地で撮影した見納めいただけると幸いです。今年もありがとうございました。

イスタンブールに住まう猫たちの写真(筆者撮影)

トルコの猫
トルコの猫
トルコの猫