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●石鹸の色味に関して● 最近、当社の石鹸の色味が薄いとのコメントがありました。 数年前にも同じようなコメントがあったことがきっかけで、石鹸と原料の検査を行ったことがあります。 ここでもう一度石鹸の色味について当社の見解をお伝えします。 アレッポの石鹸の変色は、時間の経過とともに徐々に茶色に変色しこげ茶色程度になるものもあります。 変色はなぜ進むのか? 石鹸の酸化により徐々に変色が進みます。(熟成と表現されていることが多い) 保管されている環境の気温や湿度、風通し、直射日光の具合等が関係します。 では酸化が進む要因は何か? 保管の環境は一部関係があります。 また、原料の色味も関係します。 オリーブオイルは緑色でローレルオイルは暗緑色を呈し、苛性ソーダと水が加わることで深い緑色の石鹸生地が出来上がります。 次に注目するのは石鹸には重金属が含まれているということです。 その重金属の種類と量によって石鹸の変色に違いがあることを裏付ける文献があります。リンク 石鹸に含まれる重金属、主に銅や鉄などが含まれるとより変色が進むと文献には書かれています。 つまり、原料の色や保管された環境によるものだけでなく、石鹸に含まれる重金属が変色には関係があるということです。 このことをさらに裏付ける結果として当社が外部機関に依頼した検査です。 石鹸に含まれる重金属値が高い石鹸ほど色が濃く、値が低いと色が薄いという結果でした。※石鹸の画像入れてもいいかも 重金属はどこから? 重金属は原料や使用する製造機械からも影響を受けます。 ですから、少なからず石鹸に含まれています。 以前行った原料の検査によると、オリーブオイルとローレルオイルの重金属は検出せずという結果でした。(4ppm以下の場合は検出せずと表記) 苛性ソーダと水は検査していませんが、苛性ソーダの製造元の品質規格値や水道水の規格基準を参考にしても石鹸の原料由来の重金属量はそれ程多くはありません。 ※少し前の規格に、食品添加物の規格で、重金属値を20ppmとした例もありました。 当社の石鹸の場合、重金属概ね6~120ppm程度です。 石鹸の色が濃いほど熟成した良い石鹸と言われることがあります。 しかし、その色味に重金属が関係しているのであれば、単純に熟成した良い石鹸とは言えません。 色が濃いという印象は、変色が進んだ熟成した石鹸である理由が何も明らかになっていないからです。 それとは逆に、色が薄いからと言って熟成していないとも言えません。 石鹸の色味には重金属量にも関係があり、それは数値によって証明できます。 当社の石鹸は石鹸素地が自然に変色した薄い茶色ですが、それは石鹸に含まれる重金属値が低く金属成分を加えていないからです。 どうぞ安心してお使い下さい。