シリアに比べ、トルコの物価は約2~3倍。
石鹸の製造に関しても、アレッポで製造していた頃よりも全ての経費が割高となり、石鹸工場側としては弊社との取引価格を値上げせざるを得ませんでした。
しかし弊社の考えは、値上げすることで石鹸の製造量が減り、さらにシリア難民の労働者数が減らされることを懸念し、輸入価格が上がっても値上をせず現状の販売価格を維持する決断をしました。
当面、石鹸価格の値上げは行いません。
トルコやヨーロッパへ逃れたシリア難民の中には20歳代の男性の若者達が多く、兵士として徴兵の可能性のある対象者です。つまり、徴兵されれば同じシリア人を殺すことを強制されるのです。
そのような犯罪行為を素直に受け入れることができるでしょうか。
シリアの若者にとっては耐えがたいことです。
シリアで生まれ育った私は、シリアに帰ることができない難民の思いやアレッポの石鹸文化を守りたいというメッセージをこの石鹸を愛用されている皆さんにこれからも伝えて参ります。