アレッポの石鹸作り方
釜炊き製法
アレッポの石鹸
二番絞りのオリーブオイルとローレルオイルは6トン~12トンの大きな釜に注入し、水と苛性ソーダを注入しながら二日間にかけて加熱します。
その後は床に流し一日かけて固まります、その後カットしてから山積みして8か月自然乾燥します。その後包装して保管、次の冬まで販売します。
特徴:
1)生産効率高いため、流通しやすい。
2) 二日間加熱することによって肌に良いとされる天然グリセリンが多くなる、
3) 濃い緑色、乾燥によると外側は茶色に変わります。
4) 石鹸が固くなります。
5) 独特な香りします。
アレッポの石鹸の作り方
今トルコで難民となったアレッポの石鹸職人は自力でアレッポの石鹸文化を再建しようとしています。政権の力に頼らず、石鹸職人達が協力し合いながらトルコで奮闘しています。
日本の皆さんはアレッポの石鹸作りは、石鹸職人数人が全行程の作業を行っていると想像していませんか?
実際、石鹸の製造に携わる職人の作業は、製造工程毎の専門性のある幾つかのチームに分かれ、完全分業制で製造されています。
メーカーである工場主は原料の仕入れ、全行程のマネージメント、そして一番重要な営業を担っています。
この分業制はアレッポに石鹸作りが根付いていくと共に確立してきました。
現在トルコで安定して石鹸作りができているのは、このような石鹸職人である多くの分業の職人が難民としてアレッポから逃れトルコに集まっているからなのです。
①原材料の混合、釜焚き
石鹸のクオリティーが決まるもっとも重要な工程。
オイルの色、香り、粘度、酸味、水分量、異物等の細かい検査を行っています。
ラボの検査技師によるオイルの品質のチェックを行い、オイルに見合った苛性ソーダの分量を決定し原材料の混合作業を開始。
同時に釜焚きを開始しミキサーでゆっくりかき混ぜ石鹸生地をベストな状態に仕上げていきます。
②石鹸生地の型入れ
原材料の混合、釜焚きの工程後すぐに型への流し込み作業に移ります。
型と言っても工場の床に作られたごく浅いプールのイメージ。
釜から石鹸生地を太いホース状のものでプールの型に流し入れていくのですが、ホースが重たくなる為、数人で操作し、さらに1人が左官屋さんのような板状のヘラで石鹸生地の表面をならします。
石鹸がどんどん固まっていく中、均一な厚みかを時々測りながら、手早くキレイに平らにならしていきます。
③カット
人が乗っても跡がつかない程度に石鹸生地が少し固まってきたらカット作業に入ります。
カッターのついた板に小学生低学年くらいの子が乗り、数人で引くことにより石鹸生地を決まった大きさに 切っていきます。
カット終了後、刻印作業に入ります。
④刻印作業
石鹸が柔らかいうちにメーカーのスタンプを一個ずつ押します。
この刻印が製造工場の名前です。
どの工場で作られた石鹸であるかを判別するため石鹸には必ず刻印が押されています。
包装や容器が現在のように豊富になかった時代から刻印を押すことが義務付けられ、そして工場主達は代々その刻印を引き継いできました。
「バラカート社の刻印だけは破壊された工場から運び出せた唯一の石鹸作りの道具だった。」(バラカート氏談)
⑤石鹸の積上げ作業
積み上げた大量の石鹸が崩れることなく、風通しの良い室内で乾燥が進むよう少し隙間を空け積上げていき、自然乾燥させます。
高く積み上げられた石鹸はまるで芸術作品の様です。
⑥乾燥具合のチェック
写真は自然乾燥の途中経過です。
自然乾燥によって徐々に外側からあめ色の茶色に変化。
乾燥する事で余分な水分が抜けていき、しっかりとした固さの石鹸になっていきます。
ここからさらに自然乾燥させていきます。
⑦検品、成形、ラッピング、梱包作業
自然乾燥期間を経てようやく検品作業へ。
この作業は女性向きのため多くの女性達が働いています。
形がいびつなものは成形しシュリンクラッピングした後、段ボールに梱包し保管されます。
これらの工程が全て終了し、日本に向けて輸出されています。
石鹸が日本に輸入され、まず最初に食品分析センターで石鹸の成分検査をします。
さらにその後、当社のスタッフによって検品を行い、最終的に全ての段階をクリアした商品が出荷されます。
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